民間人として初の月旅行に行くことを発表したスタートトゥデイ前沢友作社長(42)が、「月に行くより、災害や貧困支援にお金を使っては?」との意見に回答した。

前沢氏は28日、「『月に行くより、災害や貧困支援にお金を使っては?』に答えました」と題した長文をコンテンツ配信サービス「note」に投稿。これまで公表は限定してきたが、かねてより災害支援や発展途上国の子どもたちの支援などを積極的に行ってきたことを明かした上で、「ただ、支援する度に感じることは、モノやお金を送るだけで、実際の活動は現場のボランティアやNPOの方々に任せてしまっている後ろめたさだ。実際は現場の混乱を考えると、慣れたプロの方々にお任せした方がいいのは頭では理解できる。けれども、何も動いていない自分がダサい。銀行に送金依頼をする度に思う。額縁にきれいに収まった感謝状をいただく度に思う。現場まで駆けつけて、炊き出しをしたり、一曲歌ったりして、被災した方々に元気を与えようとする芸能人の姿にも毎度気持ちを動かされる。その度に僕も何かしたいという衝動に駆られる」と複雑な思いをつづった。

2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、世界平和に貢献したいとの思いを強くした前沢氏。「二度とあんな悲しいことが起こらない平和な世界の実現に微力ながら自分の力を使いたい。会社経営者として、事業を通し人を笑顔にしたい。人と人を繋げ、人々の人生を豊かにしたい。また、社員を雇用すること、事業で得た利益の一部を納税すること、地域に還元すること、これから起業を志す若者に夢を与えること、働くことの概念を楽しいものにアップデートすること、などなど、瓦礫撤去や、炊き出しや、歌は上手く歌えないけど、会社経営者として世の中のためにできることはたくさんある。そう思っている」とつづり、今回の私財を投じた月旅行プロジェクトもその一環だとした。

「基本方針は『好きなことを通して、自分だけでなく、皆さまにも楽しんでいただく』こと」と前沢氏。「月にアーティストを連れて行きたいと思うのも、バスキアを世界中の美術館に貸し出しているのも、ワインを開けたらみんなでワイワイしたいのも、全部そういうこと。みんなで楽しみたいだけ。みんなの笑顔が見たいだけ」との思いをつづり、「いろんなお金の使い方があるだろうし、それに対していろんなご意見もあるでしょうが、寄付や支援は今後も積極的に続けながら、自分の好きなことや得意なことに目一杯有り金をつぎ込んで、みんなで感動して笑いあえるのが最高なんじゃないかなと思ってます」と自身の考えを示した。